令和7年度「労働安全衛生講習会」を富山県建設会館にて開催しました。
〇日 時 令和7年7月1日(火) 10時00分〜16時00分
〇主 催 (一社)斜面防災対策技術協会富山支部、富山県地質調査業協会、富山県土木施工管理技士会
〇安全指導者 中央労働災害防止協会中部安全衛生サービスセンター北陸支所
〇健康指導者 全国健康保険協会富山支部
〇参加者 工事安全責任者、安全衛生委員会委員 26名
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1 開会挨拶(10時00分)
・桜井幹郎 安全衛生委員長(斜面防災対策技術協会富山支部理事、富山県地質調査業協会長)
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桜井委員長挨拶
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挨拶:
職場における熱中症による死亡事故の原因は、ほとんどが初期症状の放置、対応の遅れとなっている。健康診断のデータを基に自分がどのようなリスクを持っているかに気付くことが大事であり、今後の安全管理につなげていただきたい。心の健康は難しく、生活環境や人間関係によってハラスメントが発生する可能性もある。皆様は安全関係を指導する立場でもあり、指示を出す言い方ひとつで印象は変わる。 ストレスを与えない指示の仕方など本日学んでいただきたい。また、化学物質管理など、現場の安全に配慮した対策を心掛けてほしい。
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2 講演(10時10分〜11時00分、50分)
・演題 「健康診断結果から読み解く健康状態」
・講師全国健康保険協会富山支部 管理栄養士 荒木 良子 氏
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荒木講師
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内容:
参加者各自が持参した健康診断結果を見ながら、診断結果の見方のほか、通常は規定値内に入っているかどうかを見ることが中心になっているが、その数値が物語る身体の状態について解説された。また、診断結果の活用として「状態を知る・結果を正しく評価する・改善できることは改善する・健康診断で検証する」ことにより、疾病発祥のリスクを抑えることが重要とのお話がありました。
参加者は、診断結果をレーダーチャートに落とし込み、正常ゾーンから逸脱していないかどうかを見ていました。 |
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3 講演(11時00分〜11時50分、50分)
・演題 「近年の法令改正に伴う対応」
・講師
中央労働災害防止協会中部安全衛生サービスセンター北陸支所
安全・衛生管理士 小川 達也 氏
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内容:
労働安全に関する法令の体系の説明のあと、近年の法令改正について、安全帯(フルハーネス型)に関する改正、足場に関する改正、一人親方等の保護に関する改正、化学物質等の取扱いに関する改正など数年前からの改正内容について再確認しながら講演が進められ、最後に最も新しい熱中症に関する改正について、より詳しく解説があった。
特に熱中症の救急措置のポイントとして、回復するまで1人きりにしないことや回復後も自宅での様子を確認することが重要と繰り返し説明された。
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小川講師
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受講風景
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4 工事安全パトロール (13時50分〜14時15分) ・工事現場:中新川郡立山町虫谷二ツ竹地内の地すべり防止(虫谷)杭工事
当日は、気温が34度近くまで上がる中、午前中の熱中症の講義を参考に参加者の体調にも留意しながらの安全パトロールとなった。
現場事務所内では、エアコンの設置について評価があったほか、冷蔵庫に氷や保冷剤を入れておくことが大切であると指示があり、掲示物の確認の中ではWBGT(暑さ指数)に関する掲示物について評価されていました。
工事場所の移動途中では、階段の手すりの設置が評価されたほか、グラウト材(粉末)について、取扱注意事項の表示が古いとの指摘もあった。
講演会場にもどって、現地で確認した内容を写真で示しながらご講評をいただきました。
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現場確認の状況 |
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